【法律雑誌】平成29年度・重要判例解説を読みました。
2018.04.16更新
横浜〈馬車道・関内〉の弁護士木下正信です。
平成30年4月11日に平成29年度の重要判例解説(有斐閣)が発売されましたので,これを購入し学習しました。
重要判例解説とは,当該年度に出た重要判例(最高裁判例のみならず,下級審の裁判例も含む。)を掲載した法律雑誌です。
毎年4月ころに発売となり,私は,受験生のころから学習しておりましたが,弁護士となった現在でも,この時期になると,重要判例解説を購入の上,学習しています。
平成29年度の重要判例解説には,興味深い重要判例が多数掲載されておりました。
例えば,
【憲法・刑事訴訟法】→GPS捜査の違法性に関する大法廷判決(最大判平成29年3月15日判タ1437号78頁)
【憲法・民法】→インターネット検索事業の意義とプライバシーに関する最高裁判例(最判平成29年1月31日判タ1434号48頁)
【民法】→離婚時の親権者指定に際して,父母の面会交流に関する意向をどのように考慮すべきかというテーマに関する最高裁判例(最判平成29年7月12日)
【民法・民事訴訟法】→認定司法書士による弁護士法72条に違反して締結された和解契約の効力というテーマに関する最高裁判例(最判平成29年7月24日判タ1441号28頁)
【刑法】→侵害を予期した上で対抗行為に及んだ場合における侵害の急迫性というテーマに関する最高裁判例(平成29年4月26日判タ1439号80頁,※1)
【刑法】→行為者の性的意図と強制わいせつ罪の成立要件というテーマに関する最高裁判例(平成29年11月29日裁時1688号1頁,※2)
【刑法】→参考人として警察官に対して犯人との口裏合わせに基づいた虚偽の供述をした行為と犯人隠避罪というテーマに関する最高裁判例(平成29年3月27日刑集71巻3号183頁)
などは,実務的にも重要であると感じました。
今後,重要な判例について,本ブログでご紹介・簡単な解説をしていこうと思います。
よろしくお願いいたします。
※1:ブログ記事・法学教室2018年4月号 においても紹介しております。
※2:ブログ記事・法学教室2018年3月号 においても紹介しております。
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