【法律雑誌】法学教室2020年1月号を読みました。
2020.01.08更新
横浜<馬車道・関内>の弁護士木下正信です。
法学教室2020年1月号(有斐閣)を読みました。
1特集
今回の特集は【講義・複数分野から見る重要判例】でした。
①刑法130条前段(住居侵入等罪)と表現の自由(最判平成21年11月30刑集63巻9号1765頁)
②暴力団排除条項の合憲性(最判平成27年3月27日民集69巻2号419頁)
③明示的一部請求と残部についての消滅時効(最判平成25年6月6日民集67巻5号1208頁)
④訴因の特定と罪数(最決平成26年3月17日刑集68巻3号368頁)
の近時の4つの重要判例についての講義でした。
司法試験の受験勉強を行っていた際は,「この判例は憲法」「この判例は刑法」のように,判例を一つの法分野に当てはめてしまいがちでした。
もっとも,実務では,一つのケースの解決のために,様々な法分野の知識が必要となることを痛感しております。
また,ケースの解決のためには,法律以外の分野,例えば,社会保障の知識,登記の知識,簿記の知識なども必要な場合が多いです。
今回の特集で,判例を多角的に学ぶことの重要性を再認識しました。
2刑法事例の歩き方――判例を地図に
刑法事例の歩き方の第9回目のテーマは,『不能犯,だまされたふり作戦』でした。
最近,特殊詐欺における「だまされたふり作戦」が実施された場合における受け子の罪責が,不能犯論や承継的共同正犯の問題等と絡んでホットな話題となっています。
この論文では,最決平成29年12月11日刑集71巻10号535頁を題材にして,上記の点について学ぶことができました。
今回学んだ知識を,今後の業務においても,生かしていきたいと思います。令和2年が始まりました。
頑張っていきます!
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