横浜<馬車道・関内>の弁護士木下正信です。
法学教室2019年11月号(有斐閣)を読みました。
1特集
今回の特集は,【講義・刑事訴訟法の重要判例】でした。
①強制処分法定主義,強制処分(最大判平成29年3月15刑集71巻3号13頁)
②電磁的記録媒体の差押え(最決平成10年5月1日刑集52巻4号275頁)
③訴因の設定と審判の範囲(最大判平成15年4月23日刑集57巻4号467頁)
④同種前科による事実認定(最判平成24年9月27日刑集66巻9号907頁)
⑤退去強制と検察官面前調書(最判平成7年6月20日刑集49巻6号741頁)
の近時の5つの重要判例についての講義でした。
とりわけ,①は,GPS捜査の強制処分該当性を肯定した最高裁判例として,実務的にも重要な内容であり,大変に勉強になりました。
また,④の同種前科による事実認定に関する最高裁判例は,いわゆる悪性格立証に関する重要判例であり,刑事弁護活動において重要な内容だと感じました。
2刑法事例の歩き方――判例を地図に
刑法事例の歩き方の第7回目のテーマは,『承継的共同正犯』でした。
承継的共同正犯については,近時,傷害罪の承継的共同正犯に関する重要判例である最決平成24年11月6日刑集66巻11号1281頁があるところですが,この判例の位置付けや残された課題について,具体的に理解を深めることができました。
今回学んだ知識を,今後の業務においても,生かしていきたいと思います。令和元年も残すところ2か月ですが,ラストスパート,頑張っていきます!