横浜<馬車道・関内>の弁護士木下正信です。
法学教室2020年2月号(有斐閣)を読みました。
1特集1
今回の特集1は【条文の基本】でした。
具体的には,
①条文はどのように作られているか――「チケット不正転売禁止法」を題材に
②「法制執務」で読み解く条文の世界
③法学における条文の読み方
④実際に使ってみよう
・多様な規範から法的仕組みを読み取る(行政法)
・Think small first(会社法)
・契約書条文作り,法律関係を創る(実務)
という内容です。
法律の学習は,「一に条文,二に条文」と言われます。
条文の正確な理解,読み解きなくして,適切な条文の適用はあり得ません。
実務上は,裁判例も重要ですが,その裁判例も,条文解釈の一例を示したものに過ぎません。
今回の論文を読み,条文の重要性を再認識することができました。
また,➀「条文はどのように作られているか――「チケット不正転売禁止法」を題材に」を読み,法律の形成過程のリアルを知ることができ,勉強になりました。
2刑法事例の歩き方――判例を地図に
刑法事例の歩き方の第10回目のテーマは,『間接正犯と共同正犯』でした。
間接正犯は,その理論的根拠も含めて学説上,争いが激しい分野です。
一方,判例実務においては,例えば,間接正犯の理論的説明について,特定の説には依拠せず,被利用者に道具性が認められ,利用者が自ら実行行為を行ったと評価できるかを,事案ごとに個別に判断しています。
今回の論文では,最決平成13年10月25日刑集55巻6号519頁や東京高判平成30年4月26日等を題材としており,間接正犯の認定や間接正犯と共同正犯の峻別の基準等について,理解を深めることができました。
今回学んだ知識を,今後の業務においても,生かしていきたいと思います。令和2年2月が始まりました。
頑張っていきます!