横浜〈馬車道・関内〉の弁護士木下正信です。
法学教室2019年3月号を読みました。
今回の特集は,「法学の学び方を振り返る」でした。
私も,自身が法律学を学び始めたときのことを思い出しました。
法律の学習は,外国語に似ていると言われます。例えば,刑法では,構成要件,違法性阻却自由,護送過剰防衛などなど,これまでの人生で全く使わなかった専門用語がたくさん出てきます。
最初は当然とっつきにくいのですが,私の場合は,「構成要件とは,要するに,●●」という形で,簡単に自分の言葉に置き換えることを意識した結果,何とか,理解が進んだ気がします。
また,法律学は「円環構造」になっていると言われます。例えば,民事訴訟法の重要概念である判決の効力である「既判力」は民事訴訟の初めから終わりまで間に,様々な場面で出てきたりします。
ですので,何回か,「全範囲を回す」勉強をすることで,点と点が繋がり,立体的な理解が可能となる仕組みなのです。
・・・話が逸れましたが,以下,本号の感想です。
1特集「法学の学び方を振り返る」
①憲法→南野森(九州大学教授)
②民法→田高寛貴(慶應義塾大学教授)
③刑法→橋爪隆(東京大学教授) による各科目間特性を踏まえた,学習方法のレクチャーがありました。
私が,学生の時に,是非とも,読みたかった内容でした。
事例・問題との対話の仕方,とりわけ,問題文を正確に読み込むこと,判例の射程を検討すること,本件の特殊性を当事者の生の主張から拾い上げること等,非常に勉強になる内容でした。
2事例で考える民事訴訟法
【12回】のテーマは,「既判力の客観的範囲・一部請求」でした。
いわゆる一部請求論での重要な判例である最判平成10年6月12日民集52巻4号1147頁の射程について,理解を深めることができました。
今月も,頑張っていきたいと思います!